デイサービスにこられている今年88歳を迎えられる井上(仮名)
さんは、三重の学校を出られて、京都の高島屋にお勤めになられ
ました。ここの、食料品部に配属になられて、職場の皆さんに自
称、可愛がっていただいたとのこと。きっと、そうだと思います。今
でも好感の持てるチョイ悪親父ですもの。
戦争前の日本で、周りの人はまだまだ着物姿が多く、少し華や
いだゆとりがあった時代のようですね。
仕事に慣れてくると、職場の上司やお得意さんに連れられ、祇
園に繰り出し、舞妓や芸妓さんたちと、飲めや歌えの遊びも教
えられ、なかなかやんちゃな井上さんは、仲良しになったお姐さん
たちにも好かれ、京極の喫茶店やビヤホールにも繰り出していた
とか。
お話しを聞いていると、なんとなく映画のワンシーンを見てるよ
うな気になります。
そうこうしているうちに、日本はどんどんきな臭くなり、デパート
業も廃業に追い込まれ、勿論若い井上さんにも赤紙が来ました。
続く。
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